シュナイダーの一級症状
シュナイダーは純粋に心理学的立場から、自我障害を統合失調症に特有なものと考え、統合失調症の一級症状として自我障害を中心とする次の症状をまとめました。
1)考想化声
2)話しかけと応答の形の幻聴
3)自己の行為に随伴して口出しをする形の幻聴
4)身体への被影響体験
5)思考奪取やその他の思考領域での影響体験
6)考想伝播
7)妄想知覚
81)感情や衝動や意志の領域に表れるその他のさせられ体験・被影響体験
シュナイダーはこれらの症状が明瞭にみとめられ、身体的基礎疾患がなにも発見されないときには、われわれは臨床的に控えめに統合失調症と診断できると述べています。
また彼は、二級症状(一級症状ほど分裂病の診断には役立たないが、しばしば見られる症状)として、上記以外の幻覚、妄想着想、困惑、抑うつや爽快などの気分変調、感情欠如体験などを挙げています。
一級症状、二級症状は診断のための実用的な区別で、ブロイラーの基本症状、副症状のように統合失調症の基本障害を想定した上での分類ではありません。統合失調症と診断された症例における一級症状の出現率については多くの研究がありますが、約50%とされており、妄想型ではそれよりやや高率にみられるようです。ですが、躁病、うつ病、その他統合失調症以外の精神障害についての調査でも10〜20%に一級症状が認められています。