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統合失調症の診断基準(医療者向け)

 統合失調症の障害は一般的には、思考と知覚の根本的で独特な歪曲、および不適切なあるいは鈍麻した感情によって特徴づけられる。

きわめて個人的な思考、感覚および行為が、他者に知られたり共有されたりしているように感じることがしばしばあり、自然的あるいは超自然的な力が、しばしば奇妙な方法で患者の思考や行為に影響を及ばすという説明的な妄想が発展することがある。患者が自分を中心にしてすべてのことが起こると考えていることもある。

幻覚、とりわけ幻聴がふつうにみられ、患者の行動や思考に注釈を加えることがある。色彩や音が過度に生々しく感じられたり、質的に変化して感じられたり、日常的な物事のささいな特徴が、対象全体や状況よりも重要なものにみえたりすることがある。

発病初期には困惑も多くみられ、そのために日常的な状況が、患者にだけ向けられた、たいていは悪意のこもった特別な意味をもっているという確信にいたることがしばしばある。思考は漠然として不可解であいまいなものとなり、言葉で表現されても理解できないことがある。思考の流れが途切れたり、それてしまうことがしばしばあり、さらに思考が何かの外的な作用により奪取されると感じられることもある。

障害の経過も、同じくきわめて多様であり、決して慢性化や荒廃が避けられないわけではない。ある割合で完全寛解、あるいはほば完全寛解といった転帰にいたる。


〈診断基準〉


a 考想化声(自分の考えが声になってきこえてくる)、考想吹入(自分の考えではない考えが頭に入ってくる)あるいは考想伝播(自分の考えていることが、他人にわかってしまう)。

b 支配される、影響される、あるいは抵抗できないという妄想で身体や四肢の運動や特定の思考、行動あるいは感覚に明らかに関連づけられているもの、および妄想知覚(直観的に非現実的な意味づけを思いつくこと)。

c 患者の行動にたえず注釈を加えたり、仲間たちの間で患者のことを話題にしたりする幻声、あるいは身体のある部分から発せられるというタイプ、あるいは身体のある部分から発せられるという他のタイプの幻声。

d 宗教的あるいは政治的な身分、超人的な力や能力といった、文化的に不適切でまったく不可能な、他のタイプの持続的な妄想(たとえば、天候をコントロールできるとか別世界の宇宙人と交信しているといったもの)。

e どのような種類であれ、持続的な幻覚が、明らかな感情的内容を欠いた浮動性の妄想か部分的な妄想、あるいは持続的な支配観念をともなったり、あるいは数週間か数ケ月間毎日継続的に生じているとき。

f 思考の流れに途絶や挿入があり、その結果、まとまりのない、あるいは関連性を欠いた話し方をしたり、言語新作(奇妙な言葉を作って使用する)がみられたりするもの。

g 興奮、常同姿勢あるいはろう屈症、拒絶症、絨黙、および昏迷(無動、無反応状態)などの緊張病性行動。

h 著しい無気力、会話の貧困、および情動的反の鈍麻あるいは不適切さのような、ふつうには社会的ひきこもりや社会的能力の低下をもたらす、「陰性症状」。これらは抑うつや向精禅薬の投与によるものでないことが明らかでなければならない。

i 関心喪失、目的欠如、無為、自分のことだけに没頭した態度、および社会的ひきこもりとして明らかになる、個人的行動のいくつかの局面の全般的な質にみられる、著明で一貫した変化。


〈診断ガイドライン〉


 統合失調症と診断されるのは、以下のどれかにあてはまる場合。
@上記a〜dのうちの一つが、一ケ月以上明らかに存在するとき。
Aa〜dの症状にほとんど近い症状が二つ以上あり、一ケ月以上つづくとき。
Be〜iのうちの二つ以上が、一ケ月以上つづくとき。

統合失調症とは?

統合失調症とはどのような病気なのでしょうか?どのような歴史を経てきたのか、今現在どのように研究されてきているのかを解説します。

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